【前提】パフォーマンスが良いのは一括、とっつきやすいのは積立
インデックス投資における重要な論争の一つが「一括投資vs積立投資」です。
私がよく視聴している「両学長 リベラルアーツ大学」でも、これをテーマにした動画があります。
【永遠にくる質問】このお金は一括投資すべきですか?ドルコスト平均法でつみたて投資の方が良いですか?【回答】つみたて投資しなはれ【永遠シリーズ】
この動画のメッセージは、大雑把に言えば「一括投資の方が合理的だけど、心理的なハードルが高いから積立にしとこう!」という感じでしょうか。
この記事では、上記の動画とは違った角度で、一括投資の合理性を説明します。
「秒平均リターン」で考える
株式の年平均リターンは、約8.4%と言われています。

では、これを月平均リターンで考えるとどうなるでしょう?
AIに計算してもらいました。 月間平均リターン: 約 0.702%
この調子で以下のリターンも、計算してもらいました。
週間平均リターン: 約 0.162%
日間平均リターン: 約 0.023%
1時間平均リターン: 約 0.00096%
1分平均リターン: 約 0.000016%
1秒平均リターン: 約 0.00000027%
いずれも連続複利を用いた結果だそうですか、それは細かい話です。
言いたいのは、あなたが投資せずに現金で持っている間、1秒ごとに約0.00000027%のリターンを逃しているということです。
したがって、効率性を求めるなら、「1秒でも早く、1円でも多く投資するべき!」つまり、一括投資ということになります。
もちろん、リスク許容度の範囲での話です。
次に「本当に秒平均リターンで考えていいの?」という点を説明します。
なぜ「秒平均」で考えていいのか
インデックス投資の前提は2つあります。
①相場の動きは読めない
②ただし、長期で右肩上がりなのは読める
まず、①の前提により、「上がりやすいタイミング」や「下がりやすいタイミング」は分からない(存在しない)ことになります。
つまり、どの1秒をとっても、他の1秒と比べて「上がりやすい」とか「下がりやすい」ということはありません。
そして、②の前提により、最終的には上がっています。
どの1秒も同じ「上がりやすさ(下がりやすさ)」なのですから、どの1秒も平均リターンはプラスということになります。
つまり、①の前提により、年平均リターンを、月平均、週平均、…、秒平均と分割することができます。
そして、②の前提により、各期間の平均リターンがプラスであることがわかります。
マニア向け?効率的市場仮説とリスク・プレミアム
①の前提のことを、効率的市場仮説と言います。
効率的市場仮説は、別記事でも説明しています。
②の前提の背後にあるのはリスク・プレミアムという考え方です。
こちらも、私の別記事で解説しています。
マニアの方はどうぞ。
高配当株投資では同じように考えられない
「秒平均」で考えることができるのは、インデックス投資特有です。
蛇足かもしれませんが、インデックス投資以外の個別株投資では、同じように考えられないことを確認しましょう。
個別株投資では、「相場の動きを読める」と考えています。
言い換えると、①の前提(効率的市場仮説)を認めていないということです。
つまり、個別株投資では、「株は割高になったり、割安になったりするので、うまく売買すれば高いパフォーマンスを狙える」と(本音では)考えています。
そして、ある銘柄が、割安なときは「上がりやすいとき」であり、割高なときは「下がりやすいとき」のはずです。
「上がりやすいとき」と「下がりやすいとき」があるのに、それを区別せずに「秒平均リターンがプラスだから買い!」などと言っていると、割高なときに買ってひどい目にあう可能性があります。
つまり、個別株投資においては、ある1秒と別の1秒は同じではないのです。
したがって、「どの1秒も同じ」と考える秒平均を採用することはできません。
このように、秒平均を採用する上で、「相場が読める」と考えるかどうかが重要なポイントになります。
一括と積立の二者択一ではない
一括投資の合理性を強調する記事を書いておいてなんですが、私は積立投資をしています。
積立は気休めに過ぎないと言われても、やはり気休めも大事です。
そして、私は一括投資と積立投資の二者択一ではないと思っています。
正確に言えば、積立投資の中にも濃淡があるという感じです。
たとえば、100万円を、毎月1万円ずつ積立すれば、全部で100ヶ月かかります。これは「いかにも積立投資」という感じです。
しかし、100万円を50万円ずつ2ヶ月にわけて投資した場合、「限りなく一括に近い積立投資」ではないかと思います。
一括投資が合理的なのですから、後者の方がより合理的と言えるでしょう。
現実的なアプローチは、心理的に許容できる範囲で積立額を増やし、一括投資に近づけていくことではないかと思います。
まとめ
・現金で持っていると、1秒ごとに約0.00000027%のリターンを逃している。そのため、投資用の資金は一括投資が合理的。
・「秒平均リターン」で考えていいのは、インデックス投資特有
・現実的なアプローチは、心理的に許容できる範囲で積立額を増やし、一括投資に近づけていくこと
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