【投資に役立つ心理学】アンカリング効果

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アンカリング効果とは

アンカリング効果は、直近に提示された数字が、判断に影響を与えてしまう現象です。

たとえば、定価10,000円の服が、30%offで7,000円になっていると、お得感がありますね。
しかし、「30%off」や「定価10,000円」の表記なしに、単に7,000円で売ってあっても割安感はないでしょう。
このような印象の違いは、「定価10,000円」という基準値(アンカリング)と比較して、販売価格である7,000円が安いことにより生まれます。

しかし、冷静に考えれば、その服の価値が7,000円に見合っているかどうかが問題であり、割引前の価格がいくらであったかは関係ないはずです。
服であれば、デザインや耐久性など、服自体の性質に基づいて判断するのが合理的です。

このように、アンカリング効果は合理的な決断を妨げる可能性があります。
服であれば、「お買い得」という満足感も生まれますし、たいした問題ではないかもしれません。
しかし、投資においては、一つ一つの判断が、長期で見ると大きな差となって現れます。

株式投資とアンカリング効果

株式投資におけるアンカリング効果は、次の2パターンに分けられます。

①安値覚え:株価が急騰したために、現在の株価が割高に見える

②高値覚え:株価が急落したために、現在の株価が割安に見える

「安値覚え」「高値覚え」は相場用語です。
このような言葉が定着しているあたり、アンカリング効果の根深さを感じさせますね。
次に、アンカリング効果の具体的な発生パターンを、インデックス投資で解説します。

新NISAとS&P500

(チャートはTradingViewより)

このチャートは、新NISA開始直前である2023年のS&P500のチャートです。
新NISA開始に向けて、S&Pへの投資を検討していた人は、こんな感じのチャートを見ていたことでしょう。

これを見ると、

「今、買うと割高かも。もっと安くなってから買おう」

と考えたくなりますね。
実は、これはアンカリング効果によるものです。10月末までの価格がアンカリングになり、12月の価格が高く見えるわけです。

しかし、その後の値動きは次のチャートのようになります。

(チャートはTradingViewより)

割高に感じられた2023年12月頃は、赤枠の部分です。
このチャートをみて、当時の価格が高いと感じる人はいないでしょう。

もちろん、2023年末以降、株価が上がったというのは結果論です。
その時点で予測できたという意味ではありません。
チャートで見た割高、割安という印象は、期間を変えればまったく逆になるようないい加減なものだということです。

S&Pやオルカンは、長期的には右肩上がりと言われています。
アンカリング効果にとらわれて、投資を見送ってしまうと、貴重なチャンスを逃す可能性が高いです。
日本人は逆張りが好きというデータもあるようなので、上がっていく株価を見て悔しい思いをした人も少なくないかもしれません。

まとめ

  • アンカリング効果は、直近に提示された数字が、判断に影響を与えてしまう現象
  • 投資においては、次のような状況に注意が必要。
    これらの印象は、バイアスであり、その後の値動きを予測するものではない。
  1. 安値覚え:株価が急騰したために、現在の株価が割高に見える
  2. 高値覚え:株価が急落したために、現在の株価が割安に見える
  • 投資は、原則に立ち返って判断すべし
  • インデックス投資の原則:短期、中期の値動きは分からないが長期では右肩上がり

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